向ヶ丘遊園は、昭和２年に開園し、以来、７５年間の長きにわたり開業してきたが、惜しま
れつつ平成１４年３月をもって閉園した。
　向ヶ丘遊園は生田緑地の都市計画決定以前から開園しており、多摩丘陵の緑豊かな自然を生
かし、花と緑の遊園地として、川崎市民をはじめ首都圏の方々に親しまれ、生田緑地の一部と
しての役割を十分に果たしてきた。
　閉園後の跡地活用については、この３年間、「環境共生」を前提に協議を進め、このたび、
多摩丘陵の緑豊かな自然を次世代に残すため、川崎市と小田急電鉄株式会社は相互理解を深め
一致協力して跡地活用を推進していくこととし、次の通り合意に達した。

　１　小田急電鉄株式会社は、向ヶ丘遊園跡地の貴重な緑を保全する。

　２　川崎市は、緑の保全にあたり、必要な支援を行う。

　３　小田急電鉄株式会社は、都市計画緑地内の自社管理地を一定のルールのもと、市民に
　　　開放し、向ヶ丘遊園の花と緑の歴史を継承する。

　４　川崎市は、計画区域に隣接する緑豊かな区域を都市計画緑地の区域に編入し、緑の少
　　　ない遊戯施設が設置されていた区域を都市計画緑地の区域から除外する。

　５　跡地活用は、良好なまちづくりに寄与する計画とする。

　６　川崎市と小田急電鉄株式会社は、敷地内に存する個人地権者の意向を尊重する。

　　　平成１６年１１月２４日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　神奈川県川崎市川崎区宮本町１番地
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　川崎市長　　　　　阿部　孝夫

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　東京都渋谷区代々木２丁目２８番１２号
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　小田急電鉄株式会社
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　取締役社長　　　　松田　利之