各位様
                 向ヶ丘遊園の緑を守り、市民いこいの場を求める会

　この２月に川崎市は向ヶ丘遊園跡地４分の１に当たるばら苑と周辺雑木
林７．４ｈａを購入すると決定いたしました。関係各位のご努力に対し、
敬意を表し、感謝申し上げるものです。
　私共「向ヶ丘遊園の緑を守り、市民いこいの場を求める会」では今回確
保された７．４ｈａのウォッチングを行い、この２年間の様々な調査・活
動の結果も踏まえ、この度「向ヶ丘遊園跡地７．４ｈａの整備の提案」を
発行いたしました。

　この８月１日に行われました、「７．４ｈａウォッチング」の結果は様
々なことがわかりました。

　ウォッチングには動植物の専門家にも協力・同行を依頼しました。
　７．４ｈａはばら苑を除き向ヶ丘遊園開園中、あまり人が入らない所だ
ったこともあり、専門家から見ても豊かな自然が多く残されている貴重な
場所だということがわかりました。ここにはホタルの生息地や、タヌキ、
ウグイスの繁殖可能地などもあります。樹林は老熟に向かっているそうで
すが、良好な林床環境を有しているところでもあります。豊かな樹林地を
里山モデル地区、人の入らないサンクチユアリに分けて保全することが重
要と思われます。ばら苑南側広場からは、春には川崎内随一と言われた向
ヶ丘遊園跡地の桜を見ることが出来ます。これらの場所の通年開放が求め
られています。

　ばら苑は今回確保された周辺樹林地と、小田急管理地の東側の裏面（旧
ピクニックガーデン＆水仙の丘）があってはじめて沈床式花壇として成り
立ちます。開園当初は東洋一といわれ、近代文化遺産とも言われるばら苑
の全面保全には残り４分の３抜きには考えられません。

　生田緑地全体を川崎市の観光資源として位置づけアッピールする重要性
も記載されています。

　そういった様々なことを提案いたしました。
　なおこの冊子は川崎市環境局を始め、生田緑地整備基本計画ワークショ
ップのメンバー全員、多摩区都市マスタープラン策定委員会、多摩区役所
宮前区役所、環境自然保護団体などの関係諸団体・個人に配布予定です。
　ご高覧頂き、ご意見などをお聞かせくださいましたら幸いです。

　２００４年８月


＜向ヶ丘遊園跡地７．４ｈａの整備の提案＞

はじめに

�T　購入決定部分の樹林地と従来の生田緑地内市有地との一体化をはかり
市民が貴重な緑に触れる機会を保障するために

�U　「市民のばら苑」を内容豊かに、さまざまな年齢層の市民が楽しめる
場所として充実させるために

�V　生田緑地を川崎市の大切な環境資源、観光資源として、市民や首都圏
の人たちに強くアピールするために